予防歯科とは、むし歯や歯周病を未然に防ぎ、健康なお口の環境を保つために必要不可欠な歯科医療です。
「痛くなってから治療する」のではなく「痛くならないように予防する」という考え方で、この日本でも浸透してきています。
お口のトラブルを未然に防ぐことは心身の健康に寄与するだけでなく、医療費の節約にもつながります。
生涯自分の歯でおいしく食事できることを目標に、医院全体でサポートいたします。

予防歯科の中心は歯科医院でのプロフェッショナルケアと自宅でのセルフケアです。
歯科医院では口腔内診査、歯垢や歯石の除去（PMTC）、歯磨き指導、高濃度フッ素塗布などを行います。しかし、セルフケアが十分でないと真の予防はできません。患者様がご自身でお口の中の環境を清潔に保てることが何より重要なのです。
当院では、患者様一人ひとりに対し、口腔内の状態や生活習慣から各々のリスクを分析し、最適なセルフケアの仕方をご提案させていただきます。

1. むし歯菌の感染予防
2. 間食に気をつける
3. 歯の質を強くする

1むし歯菌の感染予防

むし歯菌は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在していません。しかし奥歯が生える生後1歳6か月頃から3歳までの時期に、周囲の大人の唾液を介してもたらされることが多いといわれています。
むし歯菌の感染リスクを下げるため、まず一番身近なお父さん・お母さんのお口の環境を整え、むし歯菌の数を減らしておくことが大切です。
日常で気をつけることとして、なるべく親の唾液が子どもの口の中に入らないようにする工夫が必要です。例えば食べ物の口移しや、箸や食器を親子で共有することは控えることをおすすめします。

2間食に気をつける

おやつ、ジュースの「ダラダラ食い」が、むし歯の原因になることが非常に多いです。しかし甘いものもお子様の成長には欠かせないものです。制限するのでなく、食べる時間を決め、食べ終わった後は歯磨きをするようにルール作りをしましょう。おやつにキシリトールを用いたお菓子を選ぶことも効果的です。

3歯の質を強くする

歯の質を強くするために取り入れたいのがフッ素です。フッ素は歯の質を強化し、むし歯になりにくい丈夫な歯を作る手助けをしてくれます。乳歯が生えてきたらフッ素入りの歯磨きジェル・ペーストを使用しましょう。
歯科医院で用いる高濃度フッ素も人体に悪影響を及ぼすことはありませんのでご安心ください。

妊娠中に気をつけたいことの一つとしてお口のケアがあります。近年、妊娠中の歯周病（妊娠性歯肉炎）は、早産および低体重児出産へのリスクが高まることがわかってきました。これらは妊娠中に増加する、女性ホルモンのエストロゲンが大きく関わっているといわれています。
また妊娠中は積極的な治療ができないことも多いので、妊娠前にむし歯や歯周病の治療を済ませておくことが大変重要です。